ARMORED CORE 6 幻覚の強化人間C4-618

617~620と(覚醒時期が)同期である不良品の強化人間(元・封鎖機構の兵士)。
ちなみに不良品とされた理由は「睡眠(スリープモード・シャットダウン)状態に移行する事ができず、耐用期間が短い」というもの。
4人の中では最も潜入工作に長けており、617、619、620が「アイビスの火で使われた、アイビスシリーズの指揮管制機能を持つAC・HAL」を保管している封鎖機構の拠点を襲撃するいうミッションを成功させた後にHALを奪取し、 「いつかルビコン3に渡り、この機体で使命を果たさねばならない」ウォルターに引き渡した。

その後は先行調査として単身でルビコンに密入星し、「ルビコンでは独立傭兵になると、オールマインドに身柄を保護してもらえる(ミッション中以外で潜伏場所を突き止められて、襲撃されることがない)」事を知る。
そして「独立傭兵のライセンスさえあれば、使命達成までウォルターの安全は確保される」という事で、618はウォルターに譲るための独立傭兵ライセンス「ドーヴ(DOVE。鳩。神と人間との和解のシンボル。 そして618の「何らかの理由で猟犬を使い潰さねばならないウォルターに、神の赦しが与えられますように」という願いが込められている)」で活動を開始する。

618は独立傭兵としての活動の傍ら、ウォッチポイントの襲撃、ザイレムの調査(調査ドローンの展開)等も行い、気が付いたときには「独立傭兵 ドーヴ」はSランクのランカーまで上り詰めていた(本編中にこの名前のランカーが出てこない理由は後述)。

しかし入眠が出来ない618はAC乗りとしての活動限界にきており、ウォルターに「618、お前のかわり(621)はいる」「十分に金も稼いだから再手術を受けろ。 それも天然コーラルで生じた神経系を代替コーラルで『再現』する第9世代強化人間への更新ではなく、眠りにつける『普通の人間』になれる手術を」と突き放されてしまう。
当然これに618は「最期までウォルターの猟犬でいさせてください」と反発。稼いだ金を(自分が使っていたAC輸送ヘリは621に引き継ぐものとして)「ウォルター用の指揮管制機能も備えたAC輸送ヘリ」 「自分の後任である621の生命維持に必要な医療機器、生活用品」等に使ってしまう。

そして618は(621と異なり、ウォルターの紹介で知り合った)カーラに「ウォルターの手に渡るまで、このライセンスの有効期限を延長してほしい」とドーヴのライセンスを託す。
この後にカーラがドーヴのライセンスに対し「活動を停止していてもライセンスが失効しない」「『ドーヴが死んだ』と他傭兵に思わせるために、次のランク更新でランク圏外まで落ちる」工作を行ったため、本編ではランカーとしてドーヴの名は挙がらなかった。

深刻な睡眠不足から来る体調不良により、ろくにACを動かせない体になりながらも618は「また実績をあげて(それなりの仕事が受注出来る)ランク圏内までいければ、新たに取得したこのライセンスを621に託せる」と、 独立傭兵リンクス(山猫。ウォルターの意思に背いた猟犬への皮肉。そして自分では気づいていないが「引き継いだ621に自由に生きて欲しい」という願い)として活動再開。

そして「後輩の面倒見が良いことはいいことだけど、優しさは枷になるんだよ。ビジター」というカーラの言葉を思い出しながら、ウォルターだけでなく621にも詫びる気持ちを抱えながら、 それでも「我儘で幸福で、本当に良い生だった」と(スッラの手にかかってなお)満足げに、618は生体反応を消失させた。