ARMORED CORE 6 幻覚のラスティ

幼少期(RaDのシマがあるグリッド生活時代)

8歳まで、あるグリッドで両親および10歳年上の姉と暮らしていたごく普通のルビコニアン。ただしそのグリッドは、RaDのシマというところまでは平凡なものの、長が「技研の生き残り」というところは特別だったかもしれない。
なおその長は技研の生き残りではあるもののオーバーシアーという訳ではなく(ルビコンに火を点けるという意志に賛同できなかった)グリッドの者たちに質の高い教育をし、ACパーツを作りつつ(初期コアや初期脚はワシが作った)、コーラルの破綻を防ぐ研究をしていた。
そんな長のところに、(長が技研の人間だという情報を入手した)第3世代強化人間が幻聴の治療法を求めて訪れたり、恋人にプロポーズされたラスティの姉が、両親に報告する前にコッソリ弟に婚約指輪を見せたりといったイベントはあれど、とにかくそのグリッドは概ね平穏な生活を維持できていた。

しかしそんなグリッドを「ステルス機能を持つ所属不明機の群れ」が襲う。件の第3世代強化人間が駆るAC、およびグリッドのAC乗り&MT乗りが応戦しつつも、居住区域の壊滅は免れない事態となったため、住民の避難を優先させることに。
ラスティを含んだ避難者のバスの護衛にあたる事になったのは、グリッド屈指のAC乗りであったラスティの姉。彼女の獅子奮迅の活躍により避難民は無事(グリッドが出した救難信号に応えて近場までやってきた)解放戦線のメンバーに保護される。

しかしラスティの姉が操縦していたACはコア内部までダメージが通っていたため、弟がコアのハッチを強制的に開けた時には内部は血の海。そして痛覚すら失われた姉は、弟の無事な様子に安堵の笑みを浮かべ息を引き取る。
そしてこの時ラスティは、姉の手から婚約指輪を抜き取る。「自分の兄になる者が誰かを聞くことは叶わなかったが、この指輪はその男に返さないといけない」と無意識に考えてしまったが故に。

少年期(フラットウェルに引き取られてから)

そして年少者ばかりだった避難民は、解放戦線のフラットウェルの手により「縁者がいる集落」「養子縁組がしたい解放戦線メンバー」等、信頼がおけるところに引き取られる。
両親と姉以外には縁者がいなかったラスティは(彼との縁を感じた)フラットウェルに引き取られる。ただしフラットウェルは「ラスティらのグリッドを襲った勢力は(当時の解放戦線の敵である)封鎖機構ではない」様子からラスティを解放戦線に関わらせることはしなかった。
しかしラスティは姉の死を反芻した結果、「理不尽な暴力に苦しめられる弱者を見逃していては、自分たちを守り切った、強く優しい姉に顔向けが出来ない」と戦士としての道を歩むことを決意。

初期成年期(本編開始前)

ラスティはフラットウェルに教導を願い(解放戦線メンバーではなく)フラットウェルの私的な部下として鍛錬を積みつつAC乗りとしての才能を開花させ、エルカノに入社して「ルビコンの夜明けを拓く新型機体のパイロット」候補となる。
しかし表向きの経歴に解放戦線との繋がりがないこと、アーキバス傘下の獅子身中の虫・シュナイダーがルビコニアンの雇用を積極的に行っていることから、エルカノで機を伺っているだけではいけないとラスティは「自分がアーキバス系列企業に潜り込み、解放戦線に情報を流す」とフラットウェルに申し出る。
(順応性や共感力、心身のベストコンディションを維持する能力といった「他人とうまくやっていく技能」も多分に含んでいることから)フラットウェルはラスティに密偵としての教育も行っていたが、最終的に(潮時になっても諜報活動を続けかねない頑固さ等から)ラスティは密偵に向いていないと判断していたため、フラットウェルはラスティの密偵活動に反対する。
だがラスティはその声に耳を貸さず、シュナイダーどころかアーキバスの招聘に応じる始末。